提案の場は、悪くなかった。質問にも答えられたし、担当者は「社内で検討して、折り返します」と言って帰っていった。そこから連絡が途絶える。二週間後に届くのは、「今期は予算が確保できませんでした」という一行のメールである。

断られた理由が、提案の中身なのかどうかも分からない。ただ、同じことが何度も起きているなら、負けている場所はおそらく商談ではない。稟議で止まる案件は、提案の中身ではなく、担当者が社内で一人になった時間に負けている。その時間に、こちらの営業は同席できない。

スリーハンドレッドは、BtoBの受託事業のサイトを、受注から逆算して設計している。この記事では、商談のあとに始まる社内稟議で何が起きているのかを調査データで確かめ、決裁の場で実際に使われる材料を4点に絞って、それをサイト側のどこに、どういう単位で置くかを解説する。

この記事の要点

  • 商談は提案の審査、稟議はその提案を社内の言葉に置き換える審査であり、審査する相手も、判断の材料も入れ替わる。
  • 決裁の場で確かめられるのは4点である。金額の内訳と幅、やらない場合に起きること、誰が何をするかの分担、見直しと撤退の条件。
  • この4点は、営業が同席できない時間に読まれる。だからサイト側に、担当者が社内に持ち出せる単位で置いておくしかない。

“社内で検討します”のあとに始まるのは、別の審査である

商談で評価されたことと、稟議が通ることは、別の出来事である。商談は提案そのものの審査であり、稟議はその提案を社内の言葉に置き換えられるかどうかの審査である。この章では、その入れ替わりで何が失われるのかを見る。

“検討します”のあとに起きていること 商談と稟議で、審査する相手と判断の材料が入れ替わる 商談の場|営業が同席できる 聞かれたことに、その場で 答えて補足できる 前提や例外の扱いを 口頭で伝えられる 相手は目の前の 担当者ひとり 社内の稟議|営業は同席できない 担当者が一人で 起案書を書く 決裁者は提案を見ておらず、 起案書だけで判断する 承認に関わる人が多すぎる (41.0%が課題に挙げる) 材料が引き継がれない 承認待ちは1日以上が73.5% “予算がつかず先送り”で終わる
図1|商談と稟議では、審査する相手と判断の材料が入れ替わる

商談で答えた内容は、稟議書には残らない

商談では、聞かれたことに答えられる。想定外の質問が来ても、その場で補足できるし、迷いがあれば表情で分かる。ところが稟議書は、担当者が一人で書く。手元にあるのは提案書と見積書、それと記憶だけである。

口頭で答えた前提条件や例外の扱いは、そこに書き写されない。書き写されないのは担当者の怠慢ではなく、稟議書の欄が狭く、書式が決まっているからである。結果として、商談で最も納得された部分が、いちばん先に落ちる。

審査する相手が入れ替わる|決裁者は、提案ではなく起案書を読む

稟議に回ると、読み手が変わる。決裁者は商談に出ていないため、提案の背景も、こちらの会社の印象も持っていない。判断の材料は、担当者が書いた数枚の起案書に限られる。

さらに、読み手は一人ではない。先に挙げた調査では、稟議の課題として「承認完了までに関わる人が多すぎる」が41.0%、「相談や根回しに時間がかかる」が35.9%、「対象範囲が広すぎる」が31.6%挙がっている(クラウドサイン利用者312名、2024年)。承認の列に並ぶ人の数だけ、説明を求められる回数が増える。

こちらが相手にしているのは目の前の担当者一人だが、担当者が相手にしているのは、提案を見ていない複数の承認者である。この非対称が、稟議で落ちる案件の土台になっている。買い手が下す判断の全体像は、BtoBで問い合わせが増えないサイトは、4つの判断で止まっているで整理した。本記事は、その4つめ「決裁」を単独で掘る。

承認までに1日以上かかる稟議が、7割を超えている

稟議は、内容が良ければ速く通るというものではない。プロフェッショナルテック総研(弁護士ドットコム)が2024年に実施した調査では、稟議の承認までにかかる時間は「1日以上」が73.5%で、内訳は2〜3日が52.5%、4〜5日が14.4%だった。「1日以内」は26.5%にとどまる。

同じ調査で、稟議の仕組みに課題が「ある/多少ある」と答えたのは65.2%、「ない/あまりない」は18.8%である。ただしこの調査は電子契約サービスの利用者を対象としているため、すでに社内の承認をシステム化した企業に偏っている。紙と押印が残る企業では、待ち時間はさらに伸びると考えられる。

この待ち時間の意味は、営業側から見ると分かりづらい。数日から数週間の空白は、担当者の熱が下がり、競合や現状維持案が追いつくための時間として使われる。空白を短くする手立ては、追加の電話ではなく、担当者が説明に使える材料を先に渡しておくことである。

止まっているのは商談ではなく、担当者が社内で一人になる時間である

稟議が進まない理由を、担当者の熱意不足に求めると打ち手がなくなる。データが示しているのは、起案者が困っているのは意思ではなく手元の材料だということである。

起案者の悩みは「時間」と「進捗の見えなさ」に集まる

エイトレッドが2022年に実施した調査では、従業員100名以上の企業で過去半年以内に3回以上稟議を起案した109名のうち、悩みを感じた人は86名だった。およそ8割が、稟議に何らかの悩みを抱えている。

その86名の回答では、「承認までに時間がかかる」が60.5%、「稟議の進捗が把握しづらい」が55.8%、「稟議書の作成に時間がかかる」が30.2%となっている。回答者数が少ない調査なので割合の精度は限られるが、悩みの方向はそろっている。

起案者が抱えているのは提案への疑いではなく、社内を通す作業そのものの負担である。その負担を軽くできる材料を出せる会社は、それだけで有利になる。

担当者は、提案を社内の言葉に翻訳している

稟議書に書く内容は、提案書の文言とは違う。担当者は「この施策が優れている理由」ではなく、「この支出を今期に認めるべき理由」を書く。主語が自社の課題に、述語が支出の妥当性に変わる。

この翻訳は、担当者が一人でやっている。翻訳に必要な材料が足りなければ、担当者は想像で補うか、書ける範囲だけを書く。書ける範囲だけを書いた起案書は、承認者から見れば根拠の薄い申請に見える。

商談で止まる原因を工程ごとに分けた整理は、問い合わせが受注につながらない3つの原因にまとめている。本記事が扱うのは、そのうち意思決定の段で止まるケースである。

決裁を左右する情報は、営業が同席できない時間に読まれている

株式会社wibが2024年に実施した調査では、直近1年以内にBtoB商品を購入した決裁者500名のうち、「この会社にお願いしよう」と感じた情報を、営業担当者と会話・連絡した時、またはそれ以前に入手していた人が84%だった。営業担当者以外の経路から購入を決めた人は67%である。

海外でも近い傾向が報告されている。Gartnerは、営業担当を介さない購買体験を好むB2B買い手が75%だとしている。ただしこれは主に米国企業を対象とした調査会社の発表であり、日本の稟議・決裁の実務を直接説明するものではない。国内の数値と方向がそろっている、という程度に受け取るのが妥当である。

いずれの調査も自己申告であり、購入を決めた瞬間を正確に切り出せるわけではない。それでも実務的な含意は明確である。決裁の材料は、営業が同席できない時間に、サイトから読まれている。

決裁の場で確かめられるのは4点である|稟議材料の4点セット

決裁者が知りたいことは、提案の独自性ではない。この支出を認めて、あとで責任を問われないかどうかである。決裁者が確かめているのは4点であり、そのどれも、提案書の熱量では代わりにならない。

稟議材料の4点セット 決裁者が確かめる4点を、担当者が社内に持ち出せる単位でサイトに置く 決裁者の問い|“この支出を認めて、あとで説明できるか” 材料1 金額の内訳と、変わる条件 総額ではなく、設計費・運用費・ 実費の区分と、変動の条件を出す 稟議書では:支出の内訳/予算科目 材料2 やらない場合に起きること 比較対象は他社ではなく現状維持。 続く損失と先送りの費用を示す 稟議書では:導入の必要性 材料3 誰が何をするかの分担 発注側の作業と想定時間、担当部署を 工程ごとに分けて示す 稟議書では:実施体制/社内工数 材料4 見直しと撤退の条件 見直す時期と見る指標、終える手順と 引き渡す成果物を先に書く 稟議書では:リスクと対応
図2|決裁者が確かめる4点と、それぞれが稟議書のどの項目に当たるか

材料1|金額の内訳と幅:総額ではなく「何にいくら」を出す

見積書に総額だけが書かれていると、稟議書にも総額だけが転記される。承認者から見れば、根拠の分からない金額が一行あるだけになる。そこで返ってくる質問は「これは高いのか安いのか」であり、担当者はそれに答えられない。

出すべきは、何にいくらかかるのかの内訳と、金額が動く条件である。内訳は原価の開示ではなく、支出の性質の区分でよい。初期の設計費、毎月の運用費、実費で変動する広告費やツール費のように、性質ごとに分かれていれば、承認者は自社の科目に割り当てられる。

総額だけの見積は、稟議書のうえでは“根拠のない金額”として扱われる。幅を出すことを値引き交渉の入口だと考えて隠すと、比較の土台そのものが相手の手元に残らない。費用の見せ方については、費用ページは「載せるか載せないか」で迷うところではないで、金額そのものではなく“決まり方”を出すという整理をしている。

材料2|やらない場合に起きること:比較対象は他社ではなく現状維持である

提案を持ち込む側は、競合他社と比べられていると考えがちである。しかし稟議の場でいちばん強い対抗案は、他社ではない。「今期は見送る」である。見送りは支出がゼロで、責任も発生しない。

稟議の比較対象は他社の提案ではなく、何もしないという選択肢である。したがって必要な材料は、他社との優位性ではなく、やらなかった場合に何が続くのかを具体的に言えることである。

  • 続く損失。今の導線のままだと、問い合わせのうち何が抜け落ち続けるのかを、工程の名前で示す。
  • 先送りの費用。半年後に着手した場合、やり直しになる作業や、積み上がらない期間を示す。
  • 現状のままでよい条件。着手しなくてよい場合の条件も書く。これがあると、判断の誠実さが伝わる。

三つめを書ける会社は少ない。しかし決裁者は、売り込みの材料よりも、対象外の条件が書かれている資料を信用する。

材料3|誰が何をするかの分担:社内の工数を先に見せる

外注の提案で、決裁の直前に出てくる質問がある。「これは誰がやるのか」である。発注側の担当者が、自分の工数として何を負うのかを説明できないと、稟議は上司の段で止まる。人を足さずに引き受けられるかどうかが分からないからである。

そこで必要なのは、工程ごとの分担表である。こちらが引き受ける作業、発注側でしか用意できない作業、双方で決める作業の三つに分け、発注側の作業には想定の時間と担当部署を添える。

発注側の工数が見えない提案は、決裁の場で「誰がやるのか」で止まる。工数を隠して受注しても、着手後に同じ問題が持ち上がる。業種ごとの見せ方は、製造業向けの導線設計と無形商材サイトの導線設計でも扱っている。

材料4|見直しと撤退の条件:止め方が書けると、始める決裁は通る

決裁者が背負うのは、始める責任ではなく、失敗したときの責任である。だから止め方が決まっていない提案は、判断そのものが重くなる。逆に、いつ見直すのか、どの条件なら止められるのかが先に書かれていれば、決裁の重さは下がる。

書いておく項目は三つある。見直しを行う時期、見直しで見る指標、契約を終える場合の手順と引き渡す成果物である。ここで指標に置くのは、受注件数のような結果だけでなく、その手前の行動の数でよい。結果の指標だけを条件にすると、外部要因で振れたときに判断できない。

止め方が書けている提案は、始める決裁の重さを下げる。なお、成果報酬型の契約で撤退条件を扱う場合は、粗利の定義や計測方法、中途解約の取り扱いなど、契約条件そのものが論点になる。当社ではこれらの条件を現在整理中であり、記事として断定できる段階ではない。考え方の整理は成果報酬型Webマーケティングの仕組みとデメリットにまとめている。

4点は「ページ」ではなく「持ち出せる単位」で置く

材料がそろっていても、置き方を間違えると使われない。担当者は、稟議書を書きながらサイトを開く。そのとき必要なのは、読ませる文章ではなく、貼り付けられる一区切りである。

1画面1論点にして、見出しをそのまま稟議書の項目名にできる形にする

長いページに4点を詰め込むと、担当者は必要な箇所を探すところから始めなければならない。区切りは、見出しでつける。見出しの文言を、稟議書の項目名にそのまま置き換えられる語にしておくと、転記の手間がなくなる。

たとえば「料金」ではなく「費用の内訳と、金額が変わる条件」、「サービスの流れ」ではなく「発注後に、どちらが何をするか」とする。担当者が見出しをコピーして使える語にしておくのが、いちばん確実な省力化である。

章ごとにURLで共有できるようにする

社内で共有されるのは、ページ全体より特定の一節である。見出しにアンカーを振り、その位置を指すURLを共有できるようにしておくと、担当者はチャットに一行貼るだけで済む。

加えて、その一節だけを見ても意味が通るように書く。前の章の前提に依存した書き方をすると、共有された先で読んだ承認者に伝わらない。各節は、単独で読まれる前提で完結させる。

PDFとサイトの二重管理を避ける

稟議に添付できるPDFを別に作ると、更新が止まった資料が社外に残る。古い金額の載ったPDFが承認の列を回るのは、避けたい事故である。

原本はサイト側に置き、PDFが必要な場合は同じ内容から生成する形にする。少なくとも、金額や条件を書いた箇所の更新日を出しておけば、担当者は最新かどうかを自分で確認できる。

実績と料金表を足しても、稟議書の空欄は埋まらない

4点セットは、既存のページの多くが埋めていない。何を足しても埋まらないのではなく、足しているものの種類が違う。

実績は「該当するか」の証明にしかならない

実績の掲載は無駄ではない。ただし実績が答えているのは「自分の件は、ここの対象か」という最初の判断であり、決裁の判断ではない。似た会社の事例が並んでいても、支出の妥当性は一行も説明されない。

実績を決裁の材料に近づけるなら、成果の数値ではなく、進め方の再現性を出す。着手から何をどの順で決めたのか、発注側が何を用意したのかが書かれていれば、材料3の代わりとして読める。

料金表は、幅の根拠がなければ値引き交渉の材料になる

金額だけの料金表は、決裁者にとっては比較の起点にならず、購買担当にとっては交渉の起点になる。出すべきなのは価格そのものより、その価格が動く条件である。

条件が書かれていれば、担当者は「自社のケースはこの範囲に入る」と説明できる。書かれていなければ、担当者は見積の金額を根拠なしで持ち込むことになる。

事例|4点を書き分けただけで、社内検討が動いた(説明用の仮設例)

次の表は、説明のための仮設例であり、実在の企業や実績ではない。成果の数値は入れていない。

状況BtoB向けの受託会社。商談後に「社内で検討します」と言われたあと、連絡が途絶える案件が続いていた。
原因サイトには実績とサービス一覧、総額のみの料金目安があった。発注側の作業と、見直しの条件は書かれていなかった。
打ち手費用の内訳と変動条件、発注後の分担表、見直し時期と終了手順を、それぞれ独立した節として追加。見出しを稟議書の項目名に合わせた。
結果担当者から「上司に見せる資料の作成に使った」という連絡が入るようになり、社内検討の進み方が見えるようになった。

この仮設例が示しているのは、追加したのが情報量ではなく、書き分けだという点である。実績と料金表を足しても、稟議書の空欄は埋まらない。埋まるのは、稟議書の項目に対応した節を置いたときである。

自社で4点セットを整える4ステップ

新しいページを作る前に、すでに社内にある材料を集めるところから始める。多くの場合、必要な内容は営業が口頭で答えている。

STEP1|集める:直近の失注案件で、最後に聞かれた質問を書き出す

失注した案件について、担当者から最後に来た質問を並べる。「社内に説明したいので、もう少し詳しく」という依頼は、そのまま不足している材料の一覧になる。営業の記憶ではなく、メールの文面から拾う。

STEP2|分ける:質問を4点のどれかに割り当てる

集めた質問を、金額の内訳・やらない場合・分担・見直し条件の4点に分ける。どれにも入らない質問は、商談前の判断(対象かどうか、進め方の見通し)に属している可能性が高い。その場合は業種別の導線設計に戻して考える。

STEP3|書く:営業が口で答えている内容を、そのまま文章にする

新しい表現を考えず、営業が実際に使っている説明を文字にする。社内で使われている言葉のほうが、承認者にも通りやすい。書いたら、営業担当に「これを送っておけば説明が減るか」を確認する。

STEP4|置く:節を独立させ、共有できるURLを振る

4点をそれぞれ独立した節として置き、見出しにアンカーを振る。既存のサービスページに追記する形でも構わない。置いたあとは、商談後のメールでその節のURLを送る運用にして、使われているかどうかを確認する。

スリーハンドレッドは、稟議の一歩手前から設計する

当社は、広告の運用だけを請け負う会社ではない。受注から逆算して、サイトのどこに何を置くかを決める。稟議はその最後の関門であり、設計の範囲に入る。

進め方:無料診断から始める

  1. 無料診断:直近の失注案件と現状のサイトを見て、4点のうちどれが書かれていないかを洗い出す。診断の結果は、そのまま追記の作業一覧になる。
  2. 書き分けの設計:既存ページに追記するか、節を分けて独立させるかを決め、見出しの文言を決める。
  3. 運用:商談後に送る節のURLを決め、担当者からの反応を見ながら文言を直す。

他社との違い:成果地点を先に決めてから、置く材料を決める

制作会社に依頼すると、ページの構成と見た目が先に決まる。広告代理店に依頼すると、問い合わせの数が目標になる。当社は、受注の手前にある決裁の条件から逆算して、サイトに置く材料を決める。強みの整理から始める場合は、自社の強みの見つけ方が出発点になる。

まとめ|決裁は、説得ではなく材料の受け渡しで決まる

商談のあと、案件は営業の手を離れる。担当者は一人で起案書を書き、提案を見ていない複数の承認者に説明する。そこで足りなくなるのは熱意ではなく、金額の内訳、やらない場合に起きること、誰が何をするか、どう止められるかという4点である。

この4点は、営業が同席できない時間に読まれる。だからサイト側に、持ち出せる単位で置いておく。決裁は説得で動くのではなく、材料の受け渡しで決まる。

よくある質問

Q. 金額の幅を公開すると、値引き交渉の材料になりませんか?

金額そのものを一つに決めて出す必要はありません。出すのは、金額が動く条件です。条件が書かれていれば、担当者は自社のケースがどの範囲に入るかを社内で説明でき、交渉より前に比較の土台が共有されます。条件のない単価表のほうが、交渉の起点になりやすいと考えられます。

Q. 発注側の作業量を先に書くと、面倒だと思われて避けられませんか?

避けられる案件は、着手後に同じ理由で止まる案件です。工数が書かれていないと、担当者は社内で「手間はかからない」と説明するしかなく、そこが崩れると信頼を失うのは担当者です。先に出すほうが、決裁の場で味方になります。

Q. 撤退条件まで書くと、契約が短くなりませんか?

見直しの時期と指標を決めることは、契約期間を短くすることとは別です。むしろ、止め方が書かれていないほうが、決裁者は短い期間で様子を見ようとします。なお成果報酬型の契約では、粗利の定義や中途解約の扱いが論点になるため、当社では条件を整理中であり、本記事では断定していません。

Q. 無料診断では何がわかりますか?

直近の失注案件で最後に聞かれた質問と、現在のサイトを照らして、4点のうちどれが書かれていないかを洗い出します。出てくるのは抽象的な改善案ではなく、どの節に何を書き足すかという作業の一覧です。

出典:プロフェッショナルテック総研(弁護士ドットコム株式会社)「社内稟議の実態調査」2024年(クラウドサイン利用者312名)/株式会社エイトレッド「稟議書に関する実態調査」2022年(従業員100名以上・稟議の起案経験者109名)/株式会社wib 独自調査レポート 2024年(BtoB商品を購入した決裁者500名)/Gartner「B2B Buying Journey」(米国を主対象とした調査)